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【三人閑談】
"接着"の世界

2017/11/01

より身近な存在へ

長谷川 うちのコーポレートカラーはオレンジなのですが、他社のでんぷん糊の容器は黄色なので、黄色を知っている人は関西出身だったりします。関東系の人は、青いやつですか、緑のやつですかと聞かれたりします。黄色も出していますが。

髙村 当社も黄色というか、山吹色に近い色です。

長谷川 セメダインCも黄色じゃないですか。

岡部 ほかのものもだいたい黄色にしていますね。

髙村 黄色は「くっつきそうな色」なのかもしれませんね(笑)。

岡部 今年のエイプリルフールに、「2人がずっと、くっついていられますように」ということで、結婚祝い用のセメダインを「メデタイン」として販売します、というエイプリルフールネタの告知を出したんです。

そうしたら、本当に商品にしてほしいという要望がたくさん来て、実際に商品化しました。中身は普通の弾性接着剤なのですが、桐箱に入れて、のしをつけて、協力接着剤として結婚式の引出物っぽくしたんです。おかげさまで好評で、すぐに完売しました。

長谷川 面白いですねえ。接着剤関係でも、そういう面白いことがこれからいろいろできそうですね。

髙村 接着剤はまだまだ一般の方にとっては身近ではなく、特に女性の方々からは、ここが不便とか、こうしたらもっと便利になるという意見をいただくケースがあります。パッケージを開けて容器から液を出して、というだけでも敷居が高いと感じられているのかもしれません。

そのあたりで、もっと気軽に使っていただけるような方法なども考えていく必要がありますね。剝がしやすさのような機能性はもちろん重要ですが、お客様にとって手軽で扱いやすいというところをこれからも大事にしていきたいですね。

※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。

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