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竹本勝紀:地域のために 銚子電鉄は走る
2019/02/15
世界初の電車映画館!?
──これから、どのような展開を考えられているのでしょうか。
竹本 もう、通り一遍のことをやっていたら存続できないので、何か新しい収益の柱を打ち立てなければと試行錯誤しています。「ぬれ煎餅」はもちろん基軸商品で安定的に売れていますが、これだけではどうしても3千万円ほどの赤字は埋まらない。さらに変電所が老朽化しているので、2年後に修繕費が2億円かかります。
──それは大変ですね。
竹本 そのために今、考えているのは映画をつくろうかと。大きなヒントとなるのが『カメラを止めるな!』です。たった300万円の製作費で31億円の興行収入です。『カメ止め』へのリスペクトを込めたオリジナル映画として「電車を止めるな!」はどうかなと(笑)。だって止まりそうなんです。廃線寸前だから、切実な思いを込めて。
実は、リアルな映画館と電車映画館の世界初の融合をやってみようと思っているのです。
──電車内で上映するということですか。
竹本 そうです。映画館の上映で98%ぐらい納得してくれるようにしつつ、ちょっと違和感が残るようにして、「この続きを見たければ銚子電鉄に」ということにする。そこに〝笑撃〟の結末が待っている(笑)。多くの方に銚子に来てもらうことで地域貢献にも繋がります。
世界初の電車映画館で、終点までの19分の中で「実は、こうだったのだ」ということがわかる。これで『カメラを止めるな!』と同じような興行収入を上げれば、100年は安泰だなと(笑)。
あと、「慶應電鉄」という社名ネーミングライツを慶應義塾でやってくれないでしょうか(笑)。1年間、「慶應電鉄こと銚電の竹本」と名乗るので。
同時に新しいお父さん、つまり親会社を探しています。塾の資産家の方がいらしたら、是非よろしくお願い致します(笑)。
──今日はこの後、電鉄に乗って楽しんできます。有り難うございました。
(取材・構成=編集部)
※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。
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