【その他】
【KEIO Report】新型コロナワクチン職域追加接種の報告
2022/08/26
この度、2022年5月28日をもって、慶應義塾における新型コロナワクチン職域追加接種を終了し、3月22日から31日の10日間と5月21日・28日(のべ12日間)で、6461名に対して無事に3回目接種を終えることができたので、その概要を報告する。
慶應義塾では伊藤公平塾長が就任した直後、2021年6月21日からのべ58日間で、慶應義塾関係者約35,000人と、約15,000人の慶應義塾以外の学生等に接種を行った。その結果、慶應義塾各キャンパスにおいては2021年夏の第5波の感染を一定程度抑制することができたものと考えている。伊藤塾長の「コロナ禍で奪われた塾生のキャンパスライフを奪還したい」という方針に沿って、慶應義塾では2022年4月からのキャンパスの本格的再開に向けて、職域ワクチン接種3回目を実施することとした。今回の追加接種では、昨年夏の職域接種開始時とは異なり、行政対応として当初計画から接種間隔が二度にわたって短縮され、繰り上げ的に接種券配布が行われて大規模接種会場や地方自治体の接種会場で早めに接種が受けられるようになったことと、副反応への不安からモデルナ社製ワクチンを忌避する傾向が強かったことなどから、慶應義塾での接種希望者は当初予測より少なくなったが、重篤な健康被害もなく無事に追加接種を終えることができた。三田キャンパス教職員、紅梅会会員の皆様、看護部ご出身の皆様、病院感染制御部の皆様など多くの皆様の多大なるご支援にあらためて心から感謝申し上げたい。
昨夏の1、2回目職域接種と今回の追加接種を終え、2022年度からは、各学部・研究科の教育目的・方針に応じて差異はあるものの、大学全体としてはおおむね9割を超える授業科目が対面で実施され、多くの学生がキャンパスで生き生きと活動している。
慶應義塾では、塾生諸君が安心してキャンパスで学生生活を送れるよう、教室の換気設備増強等の環境整備を行い、感染防止対策を十分に講じるとともに、この2年間での知見を十分に活かし、オンライン授業をも活用した新しい学びの場の創出に向けて、更なる工夫を進めている。2022年7月現在、新たなオミクロン株変異亜種BA5の感染拡大により、第7波の兆候がみられるが、これまでに蓄積した様々な経験から総合的かつ適切な感染防御策を講じながら、キャンパスライフを可能な範囲で維持していきたい。
今回の職域接種プロジェクトでは、あらためて後輩たちを思う慶應義塾社中の皆様の温かさ、底力を身にしみて痛感した次第である。皆様から頂いた貴重なご支援を糧に、今後もポストコロナ時代の教育・研究・医療の新しい形を模索しながら努力精進して参る所存である。
※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。
- 1
カテゴリ | |
---|---|
三田評論のコーナー |
北川 雄光(きたがわ ゆうこう)
慶應義塾常任理事