【新 慶應義塾豆百科】
矢上キャンパス移転 50 年記念ウォールアート
2023/04/30

2022年11月28日、矢上キャンパス34棟1階正面入口すぐ右手の壁一面に、大きく鮮やかなウォールアートが完成した。矢上キャンパス移転50年の節目を記念して制作した、50年後の未来予想図である。
後世に残る理工学部らしい何か面白いことを記念にやろうと持ち上がったのがこのウォールアート企画である。実行委員会が結成され、教授会、slack、keio.jp等で周知し、矢上キャンパス構成員から広く参加希望者を募って進められた。
昨年9月25日、矢上祭で賑わう晴天の午後、ウォールアート制作のためのワークショップが開催され、約40人が集まった。学生、教員、職員を中心に、その家族や留学生まで幅広い年齢層からなる国際色豊かな顔ぶれが、4つのグループに分けられた。
コーディネーターの進行で、さまざまなグループ作業を行い、グループ相互の発表を通して全員に情報共有される流れである。作業台には、画用紙、カラフルな付箋紙、のり、ハサミ、クレヨン、色紙等、工作グッズが用意されていた。
まずは画用紙に向かい、目をつむって適当に書いた線を元に、何の形が見えてくるかという、柔らか頭の準備運動に始まり、各グループに配布された題目を作品で表現して互いに当てるクイズ等、思考をアートで表現する練習が行われた。
いよいよ本題に入ると、「大学」「50年後」「住環境」「交通」「食」等のキーワードから連想するものを次々と付箋紙に書き出し、大きな模造紙に貼り付けることで参加者は未来のキャンパスのイメージを膨らませていった。さらにそこに通う人物について、国籍、名前、容姿、趣味、研究内容、将来の夢等を具体的に想定し、「こうなったらいいな」という発想をどんどん広げていった。そして最後は参加者1人ひとりが考える理想の未来のキャンパスを作品で表現し互いに披露しあった。
これらのワークショップ参加者の想いを元に、後日、プロのアーティストによって生み出されたのがこのウォールアートである。
ここには、私たち矢上住人の元気でカラフルな夢が詰まっている。成長するツリーハウス、ドローン通学、未来のお化粧、ハイブリッドコンサート、宇宙エレベーター、宇宙人交流等々。どんなストーリーが隠れているのか、総勢何人、何匹が描かれているのか、壁の電気スイッチに書かれた細部まで、是非実物をじっくりご覧いただきたい。
2072年、このウォールアートを見る人はどのような感想を抱くのだろうか。
〈参考〉 ウォールアート紹介動画(理工学部総務課 高嶺幸子)
※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。
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