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【新 慶應義塾豆百科】
文化団体連盟

2019/10/31

文化団体連盟(通称:文連)は、塾内の文化系学生団体のとりまとめを行う組織である。塾内の文化系学生団体に所属した経験のある塾生・塾員のみなさまには、自身の所属する学生団体が、文連所属であることを認識していた方々も少なくないと思う。現在ではおよそ90の団体が文連に所属している。所属団体は、様々な方面について研究を行う学術団体や音楽団体をはじめとした、多様な趣味や競技に通じる団体など誠に多岐にわたる。

文連の目的は、「塾生の文化活動を総括し、塾生に文化財を提供し、塾生の教養、気品の向上、塾風の宣揚を期すると共に加盟団体各部の相互連繋並びに健全なる発展を図り、対外的には他校同目的団体との協調を図って等しく文化の向上に寄与する」とされている。これを踏まえ現在では、具体的に文連として自治会費交付金を文連交付金として各団体に配分することや、文連総会を実施し、また全塾協議会の議員として塾生自治に関わること、三田学生団体ルームの管理などを行っている。

文連の歴史は古く、戦後間もないころに設立された。創立時のことについては、よく分からないところもあるが、三田祭の運営に深く関わっていたり、文連のバッジを作成して着用したりしていたようだ。また、現在は発行していないが、4月にオリエンテーション実行委員会が作成する学生団体紹介の冊子とは別に、文連所属の団体紹介の冊子が作成されていたこともあった。一方現在では、所属団体による文連公演祭を毎冬に企画し、所属団体の発表の場の提供と横のつながりの形成という役割を担っている。

文連の本部機能は常任委員会によってなされており、主たる拠点を三田キャンパスの学生団体ルーム内に置いている。常任委員は各学生団体から選出され、構成している。常任委員会では先にあげた役割を含めて、日々文化団体の地位向上と環境改善に向けた施策の検討・実施をしている。また、各キャンパスにも文連所属団体が存在するため、支部を設けることができることになっているが、2019年現在は、各キャンパスの団体数が減少していることから日吉の塾生会館にその拠点を持つのみとなっている。最近では、文連に所属しない文化系の独立団体の数も相当数に上っており、文連として所属団体の一層の福利厚生の向上、所属意識の醸成を成し遂げるべく、努力を続けている。また、各キャンパスに存在する団体への福利厚生へのアクセス向上も課題となっている。

また、これはあまり知られていないが、文連規約の中ではすべての塾生は自動的に文連の「普通会員」とされている。文連はあらゆる学生の文化的活動の向上に資することができるよう、精力的に活動している。

(総務部 河野維一郎)

※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。

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