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【塾員クロスロード】
萩原龍大:100年後に野球をつなぐ

2023/04/12

  • 萩原 龍大(はぎわら たつひろ)

    ㈱横浜DeNAベイスターズ常務取締役
    チーム統括本部長・2005理工

2023年2月25日、今シーズンのオープン戦初戦。3年ぶりに応援団の生音と観客による声出し応援が戻ってきました。

「ファンの皆さまに応援してもらっている、勇気をもらっている」と感じながらチームが戦えていたのは、球場のリアルな声援が届いていたからだったな、と失ってあらためて思い知らされた3年間でしたが、プロ野球も、コロナ禍から次の新しいステージに向かうという意思表示になった日ではないかと思います。

振り返ってみると、2011年12月にDeNAが横浜ベイスターズを買収した際、数名のDeNA社員とともにベイスターズに出向してから、今年で12シーズン目となります。

元々DeNAでは人事領域を担当しており、人事を含む管理部門で2シーズン、その後チームへ異動して1軍とファームを行ったり来たりしながら9シーズンを経験した後、2023シーズンからチーム部門の責任者を務めることになりました。

プロ野球球団は一般的にビジネス・チーム・管理の大きく3部門に分かれており、チームはそのうちの1つの部門です。選手約80名、コーチングスタッフ約20名、スタッフ約100名の計200名を超える所謂プロ野球チームのマネジメントが私の役割であり、選手の編成が主と思われやすいポジションですが、実は組織開発や人材育成、文化の醸成といった人事的な要素も強いと感じています。

我々横浜DeNAベイスターズは、「100年後に野球をつなぐこと」をゴールとし、20年後を目処に「世界一強く魅力的な球団になること」、そのために5年後には「日本国内で常勝軍団の入口に立つこと」をマイルストーンとおいています。未だ日本ですら優勝経験の少ない我々にとって果てしない目標ではありますが、一歩ずつ着実に歩を進め、当球団に関わる人達に「幸せ」と「誇り」をもたらす「強い」存在でありたいと考えています。

まずはピラミッドの1段目、一番の下支えとなる部分を担当できる喜びを感じつつ、5年後の常勝軍団の入口に立つことを目標に、チーム一丸となって邁進してまいります。

我々は沖縄でのキャンプを終え、3月末にシーズン開幕を迎えます。

皆様にも応援にいらして頂けたらとても嬉しいです、横浜スタジアムでお待ちしております!

※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。

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