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【塾員クロスロード】
愛波文:ねんね専門家としての日々

2021/11/23

  • 愛波 文(あいば あや)

    乳幼児睡眠コンサルタント・2005文

3時間抱っこしても寝てくれない、夜中1時間おきに起きる、やっと寝たと思って寝床に置いたらギャーと泣く。

これは、私が経験した当時は「地獄」と思っていた子育ての一部です。2012年に長男をサンフランシスコで出産した後、産後うつ・育児ノイローゼ気味になり、このままではダメだと思い、生後半年から乳幼児の睡眠本を片っ端から熟読し、乳幼児の睡眠について学びました。するとなんと、生後10カ月の時にねんねトレーニングを開始して、4日でベビーベッドに置くだけで息子が1人で夜通し寝るようになったのです! この時はじめて息子が心から可愛いと思いました。

それからアメリカで資格取得の勉強をはじめ、日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントになりました。最初は、「日本じゃ絶対無理だよ」と言われることも多々ありましたが、応援してくれる慶應の先輩や友達に支えられ、2018年にはスタンフォード大学生体リズム研究所所長・西野精治先生監修『ママと赤ちゃんのぐっすり本』(講談社)を出版し、2020年には熊本大学名誉教授・小児科医・三池輝久先生監修『マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方』(主婦の友社)を出版させていただきました。

この9年間、2人の息子たちが夜寝た後、日々ねんねのアドバイスや企業講演を行い、みなさんの悩みに向き合ってきました。企業講演のほとんどが慶應の先輩方や友達経由での紹介で実現しています。企業講演後に、お子さんが生まれた後も睡眠不足に悩まされる事なく活躍できる社員さんが増えた、と嬉しいお言葉をいただいています。塾員の方々とも、ご一緒できる機会がありましたら、いつでもご連絡いただければ大変嬉しいです。

子育て中は1日が果てしなく長く感じる日がありますが、長い人生で見れば子育て期間はとても短いものです。その貴重な時間をもっと保育者に楽しんでもらいたい、そして自分の人生をもっと楽しく生きて欲しいという思いで日々活動しています。

今後の目標は1人でも多くねんねの悩みを改善し、そのノウハウを伝えていくことです。

1日でも早く、以前のように皆様に日本でお会いできる日を楽しみにしています。NYに来られる際には、ぜひご連絡ください。

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※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。

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